今回は情報処理安全確保支援士の午後試験対策の定番本である「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版]」の使い方についてご紹介したいと思います!

この本の使い方をご紹介!
私はR7の情報処理安全確保支援士試験の午後を72点で一発合格しました。72点は合格者の中でも上位3割になります。

使い方によって学習効率が変わってくるから
書籍に入る前にこの記事で使い方をマスターしよう!
私は本書(以降、村山本と呼びます)を擦り切れるくらいに使い倒しました(まぁ電子書籍なので擦り切れませんが。。)。その結果、個人的に感じた一番有効だと思う使い方を今回はご紹介します!
村山本は正しい使い方をすると最強の試験対策本となりますが、使い方を間違えるとただただ苦痛を味わう拷問本となる他に類を見ない 特異な一冊 です。(実体験)
本記事では村山本の正しい使い方をご紹介していきます!
こんなことで悩んでいる方必見です!
・村山本を買うべきか迷っている
・村山本の効果を最大限引き出せる使い方を知りたい
・合格者の勉強法を知りたい!
・時間がないので重要なところから効率的に学習したい!
「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版]」の概要
本書(以降、村山本と呼びます)は情報処理安全確保支援士会の理事をされている村山 直紀先生が書かれた本で、情報処理安全確保支援士試験午後の記述対策に特化した本です。
著者が過去問から「解答の型(パターン)」を分析してまとめた内容となっています。本書を効果的に使うことができれば記述問題に苦手意識を持っている方の強力な武器になります。
tips:著者の村山直紀先生について
村山先生はYoutubeやリアルイベントでの登壇など、定期的に情報処理安全確保支援士試験についての情報発信をされています。そのため、チェックしておくと試験に役立つ情報を得られるかもしれません。
私は支援士試験の直前に開催されていたSecurityDaysというイベントに参加して村山先生が登壇されていたセミナーを聴講しました。
・SecurityDaysリンク(ナノオプトメディア)

・YouTubeリンク(情報処理安全確保支援士会)
【超重要】「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版]」を使うための前提条件
村山本を使う前に知っておいてほしいことが1点あります。
村山本の効果を最大限発揮させたい場合は、本書に取り組む前に本書に記載の過去問(平成30年度春期~令和4年度秋期)を一度実際に解いておくことを強くおすすめします。
私が一番伝えたいのはこの点です。
※もちろん全ての過去問を解くとなると大変かと思いますので、できる範囲で大丈夫です。

村山先生は本の中で下記のようにおっしゃっています。
本書は合格テクニック第一なので、これからSC試験の学習を始めようという初学者にはお勧めできません。本書の対象は、応用情報技術者試験に合格済み、かつ、サイバーセキュリティの知識も学んだ、しかし、[午後]の記述問題は苦手・・・いわば”現場のプロ”向けの一冊です。
引用:うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版] 3ページ
【経験談】初学者が村山本に手を出した末路

初学者(私)が最初に手を出して絶望したお話をご紹介します(笑)
この話の後、どう使うと最強の武器になるのかもご紹介します!
当時の私はテキスト(セキュリティ技術の教科書・情報処理教科書 情報処理安全確保支援士)を読み終え、午後問題を解き始めていました。
誰もがぶつかる壁かと思いますが、私も例に漏れず記述問題がうまくかけずに悩んでいました。
何か裏ワザやコツはないか?と思い、ネットで調べていたところ本書に出会いました。
レビューには「この本のおかげで記述問題ができるようになりました」といった類のコメントが多くあり、

えっ裏ワザあるじゃん!
と思い、早速Amazonでポチりました。そしてそのテンションのまま、村山本を3日くらい読みました。
するとどうでしょう・・

内容が全然頭に入ってこない。。本当にこれで記述問題ができるようになるの?(泣)
と何度も泣きそうになりました(笑)
初学者が村山本を理解できない理由を解説!
「なぜ内容が理解できなかったのか」は気になるところかと思いますので解説します。
それにはまず、村山本の構成について理解する必要があります。
村山本は以下のような構成となっています。

・抜粋・要約された問題文(設問に関連する問題文だけを筆者が抽出してまとめた文章)
・設問(試験問題と同じ)
・解答(公式解答と同じ)

図や表がない?
そうなんです。村山本には試験問題中に登場する図が表を省略しています。
先ほど引用したサンプルのページをもう一度見てみましょう。


「図7」と「表10」というのが出てきているね。
次に試験問題の「図7」「表10」を見てみよう!


このように試験問題文が要約されているが故に、初学者が欲しい情報が省略されてしまっているというのが「初学者にお勧めできない理由」となっていると思います。
掲載した問題ではシステム構成図などが登場しないので、該当の過去問を演習していなくても解けるかもしれません。
ですが、システム構成図が省略された問題も中には登場するので、そういった問題については過去問演習を事前にやっていないとチンプンカンプンになり、最終的に自信喪失に陥る可能性もあります。

私はそうなりかけました(笑)
過去問を一度もやらずに、村山本を活用できる方もいると思います。その方は天才もしくはセキュリティの実務がある方だと思うのでこの方法をやる必要はありません。(ただし、長文読解力と図表読み取り力はこの書籍では手に入らないので注意が必要です)
ですが、私のような実務経験がなく、応用情報に合格してセキュリティの勉強を始めたような方は同じような状況に陥る可能性があります。
ご自身の状況に応じてやり方を変えてみるといいと思います!
該当の過去問を一度解いてから村山本を見ると最強の対策本に変わる!
私は学習序盤で村山本に手を出してから、しばらくはこの本を塩漬けにしておき過去問演習を中心に対策していました。
そして試験1か月前になった頃に、再度村山本に着手しました。

見える世界が違う!!
学習序盤とは違い、サクサク進められるようになります。

でもそれって、ただの一度やった問題の復習じゃないの?
それでいいんです。本書の真の価値は以下の2つだと私は考えています。
・解答の型を覚えること
・復習を高速でできること
初見問題への対応力は村山本のような要約された試験問題で培う必要はないです。やるなら過去問題演習をした方がいいです。
この2つの価値に全力を注ぎこめるよう、過去問を事前に解いておくことを強くおすすめします!

「復習を高速でできること」ってあるけどどういうこと?
通常、過去問演習をする場合は1問当たり30-90分くらいかかると思います。
ですが試験問題を要約して掲載している村山本であれば、3倍や4倍の速度で高速復習できます。

高速過去問演習装置!
「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版]」の使い方
前提条件のお話が長くなってしまいましたが、前提条件さえ押さえられていればもう9割終わったようなものです。
①事前に[平成30年度春期~令和4年度秋期]の過去問を一度解く
②村山本を「部」単位で解いていく
③間違った問題のみを1周する
④間違った問題が2割程度になるまで繰り返す
⑤試験1週間に総復習
①事前に[平成30年度春期~令和4年度秋期]の過去問を一度解く
これは「前提条件」の章で解説した通りです。
村山本の効果を最大化したい場合は、[平成30年度春期~令和4年度秋期]を先に一度解いておきましょう。
もし試験まで余裕がない場合は、村山本を先に読み、読んでいて内容が分からないものだけ過去問を一度解いてみるというやり方でもいいかもしれません。
そうすることで、全ての過去問を演習する必要がなくなるため効率的に学習ができます。

どこまで過去問演習をするかは
試験までに確保できる勉強時間と相談!
②村山本を「部」単位で1周する
村山本は第1部から第3部の3部構成になっています。
第1部 ズルく得点!
第2部 定番出題!
第3部 苦手は捨てよ
1~3部を通しでやるのもいいのですが、実際にやってみると物凄いボリュームです。
答えを丸暗記する勢いで、本書を6時間以内で読めることが、合格レベルの目安です。
引用:うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版] 3ページ
と村山先生が本書の中で言っています。
ですがこれは最終的に6時間であって、最初の1周目をやろうという受験生では到底不可能です。
そのため、個人的なおすすめは部単位でのサイクルを回していく方法です。

この図のようなイメージで第1部から順に正解率が8割くらいに到達するまで連続周回する方法です。
1~3部を通しでやると、最初の方にやった問題を忘れてしまい効率が悪くなります。(選択問題とかであればそれも通用しますが記述問題なので記憶力が高い人でも苦戦するのではないかと思います)
そのため、部ごとに細かく区切って演習を進めていくことをおすすめします!
進捗管理チェックシートで正答状況を管理する
※第1部を例にご説明します。第2部・第3部も読み替えて同じように進めてください※
第1部の問題を前から順に解いていきます。時間は計る必要ありません。
この時、正解した問題と間違った問題が分かるように記録してください。次のステップで間違った問題を復習していくのに使います。

チェックシートのテンプレ公開!(本サイトのオリジナル)
私が受験当時に作成・使用していたチェックシートをスプレッドシートで公開していますので、自分で作る手間を省きたい方はご活用ください!
③間違った問題のみを1周する
※第1部を例にご説明します。第2部・第3部も読み替えて同じように進めてください※
次に、②で間違った問題のみを再度解いていきます。

間違えた問題のみなので1周目よりも早く終わるはず!
④間違った問題が2割程度になるまで③を繰り返す
間違った問題のみ解くということを繰り返していくとどんどん間違えた問題が減っていきます。
間違えた問題が2割程度になるまで繰り返してやっていきましょう。
村山先生は著書の中で下記のように言っています。
SC試験の合格には得点率60%以上が必要なので、本書での正答率が6割未満なら(これは脅しではなく、制度上かならず)不合格。
引用:うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版] 3ページ
たとえ、本書を6割ギリギリ解けていたとしても本番では初見問題+緊張というデバフがあるわけですから厳しいと私は思ています。
逆に全問正解(10割)するまで解くというのは現実的ではありません。コスパが悪いです。
そのため、十分な合格を狙えるかつ、限られた時間で達成できる正答率8割を目指すようにやっていくことをおすすめします。
⑤試験1週間に総復習
試験1週間前くらいになったら再度村山本を総復習していきます。
④までで完成度を8割程度まで仕上げているため、復習は以前よりも高速でやれると思います!
復習のやり方はこれまでと同じ。
前回の④から時間がたっているので少し忘れた部分もあると思いますので、同じように②~④を繰り返していきます。
②村山本を「部」単位で解いていく
③間違った問題のみを1周する
④間違った問題が2割程度になるまで繰り返す

これで仕上げは完了!
あとは本番試験で実力を発揮するだけです!!
まとめ
今回は「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集[第2版]」の効果的な使い方についてご紹介してきました。
今回ご紹介した前提条件と使い方を実践することで、本書の効果を最大限発揮させ合格を勝ち取ってください!!
【前提条件】①事前に[平成30年度春期~令和4年度秋期]の過去問を一度解く
②村山本を「部」単位で解いていく
③間違った問題のみを1周する
④間違った問題が2割程度になるまで繰り返す
⑤試験1週間に総復習
試験対策全体についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、興味があれば見てください!




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